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Hanna

Author:Hanna
2005年9月よりアメリカ在住
東京出身、和文化と猫とオペラが大好き!あと、ゴルフも…
(すみません。多彩な趣味の持ち主なのです。^_^;)

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スタインウエイ 天使と悪魔
先日、久しぶりに教会のミサに行きました。
クリスマス前のミサは、クリスマスに関連する讃美歌やオルガン曲がいっぱいで、歌うのも聴くのも楽しいものです。

さて、殿下が通っている日曜学校のあるこの教会は、つい最近大きな改築工事を終え、聖堂に置いてあったヤマハの中ぐらいのグランドピアノをスタインウエイのフルコンに買い換えました。と言っても、新品ではなくリコンディションと言われる中古品を調整したものです。どんな音がするのか興味津々だったので、まずミサの始まる前にピアノのところに行き、シリアルナンバーをチェック!(番号からすぐに製造年がわかります)するとそのフルコンは1982年に製造されたものでした。1982年と言うのは、NYスタインウエイにとってはちょっと微妙な年です。世界のNYスタインウエイが問題のあるピアノを作ってしまった暗黒時代と呼ばれる20年間の一番最後の年にあたります。でも、外から見る限りでは、中はほとんど新しいものと取り換えられているようだったので、きっと暗黒自体の問題は取り除かれているのだろうと思いました。

どうなんだろう?とちょっと疑心暗鬼。ミサが始まり教会の音楽ディレクターの人がピアノを弾きはじめると、私の不信感に反して、おお?というようなNYスタインウエイらしい音が響きました。特に高音部の華やかだけれど、落ち着いた温かみのある音は、これぞNYスタインウエイ!というような音で、リコンディションでこんな音が出るんだ!とちょっとびっくり。ところが、その後、別の人が合唱の伴奏をしたところ、全く違う音がするのです。さっきはあんなに華やいだ気持ちの良い音を出していたピアノが、全く別のピアノのような音を出すのです。

そうでした。これがスタインウエイなのでした。スタインウエイには天使と悪魔が宿っています。上手に弾いてあげないと、天使は歌いません。天使が歌ってくれないと、普通のピアノと同じような変化の少ない音になってしまうどころか、音が出なかったりさえします。N先生のレッスン室もスタインウエイのピアノでしたが、日本でヤマハのピアノで育った私にとって、これが一番難しいところでした。家では上手く弾けているのに、スタインウエイだと弾けない。自分の技術のあらがそのまま出てしまうのです。特に天使の音を弾きだせる人が同じピアノを弾いた時の音色の違いを目の当たりにすると、がっくりきます。

弾く人を選ぶピアノ。まさに天国と地獄を体験させてくれるピアノです。
今年のショパンコンクールのファイナリスト10人のうちの7人がヤマハのピアノを選んだわけがわかります。さすがは日本のピアノ、御しやすいのです。それに引き替え、スタインウエイは名馬だけれど乗り手を確実に選びます。気位の高いお馬さんです。

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Piano | 23:11:02 | Trackback(0) | Comments(0)
ショパンとドニゼッティ
ピアノを弾く人間にとって、究極の作曲家と言えば、やはりショパンです。ピアノの作品しか作曲しなかったショパン。どんなに小さな作品の中にもドラマがあります。

ここ数年の間、数は少ないですが、途切れることなくショパンを練習してきました。とにかく奥が深く、難しい。まあ、だからショパンコンクールなるものがあるわけですが・・・

去年の夏頃、奏法の勉強のためにショパンのノクターンの8番を勧められて、今年の1月頃からぼちぼち弾き始めました。ノクターン集の中でも一見難しくなさそうに見えるこの8番。これ以上美しい旋律が存在するのか?と思えるほどの美しさ。一番好きなノクターンは?と聞かれれば、有名な2番かこの8番かにわかれるところです。ところが、概していえるのが「音楽は余白が多いほど難しい」ということ。そしてこの8番も例に漏れることなく、余白の多い一曲。

ここ2か月ほど、既にかなり出来上がっていたものをもう一度一からさらい直して、ここ数週間、ちょっと形になってきました。その背景にM氏に言われた「ショパンとドニゼッティの関係」がありました。「ショパンはドニゼッティのオペラが大好きで、ドニゼッティばかり見ていたんだよ。ノクターンを聴いていると、装飾音の多くはドニゼッティのオペラに影響されたものだ。だから、歌手が歌うようにこれらの装飾音を弾かなくてはいけない。」M氏はそう言いました。

なるほど。。。
ロマン派の代表、ショパン。確かに全てが歌です。譜面を本当に注意深く読んでいくと、このショパンとドニゼッティの関係が見えてきます。ショパン先生の細かな指示。それは歌手が歌うようにメロディーを弾くためのもの。歌手が歌うように旋律を奏でられれば、音楽がもっと自由に流れ始めます。

ショパンだからと言う訳でなく、ロシアンピアニズムの根底には歌が流れています。その辺の感覚が東洋人には全く抜けているように思います。上手くメロディーを歌うことのできない私の横で、最初から最後まで美声で熱唱するM氏。ありがとうございます。そしてすみません。

テーマ:アメリカコネチカット生活 - ジャンル:海外情報

Piano | 21:43:04 | Trackback(0) | Comments(0)
引きこもり、でも心は春
ここ最近、ピアノの練習が楽しくて仕方がない状態が続いています。
何でもそうだと思うのですが、練習しても練習しても結果が出ないつらい時期が95%、そして練習すればするだけ伸びる時期が5%。ここ1か月ほど、どうやらその5%の時期に入っているらしく、とにかく練習が楽しい。ゆえに家にこもりっきりでピアノばかり弾いている、といういわゆる引きこもり状態になっています。

新しい奏法、新しい練習方法、新しい読譜の知識、そういうものが全てプラスの活力となって、今まで見たことのない世界が見えかけてきました。頭と鍵盤に触れる指先とそこから出る音がつながるこの感じ。これまでには感じたことありませんでした。

頭の中は、春。まさにベートーベンの「春」が頭の中で鳴り響いている感じ。

ゴルフでもそういう時期があって、ある時突然すべての歯車がかみ合って回り始めます。すると、何もかもが上手くいって、「ゴルフってこんなに簡単だったっけ?70台が出るんじゃない?」と思ってしまうのですが、その春は大抵長くは続かず、ある時突然終わって(だいたい試合の途中に終わる)、また残り95%の冬の時代に入ってしまうのです。一度この春が終わる瞬間を知ってしまうと、春が来てもなかなか手放しには喜べず、「そろそろ冬が来る?」とおびえながら春を過ごします。(笑)

きっと今私が体験しているピアノの春もそうは長く続かないでしょう。でも今は、たぶん初めての春を満喫したいです。



Piano | 20:37:11 | Trackback(0) | Comments(0)

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